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高麗手指鍼とは?

高麗手指鍼とは?

高麗手指鍼(こうらいしゅししん)と読みます。

高麗とは韓国のことをあらわします。1971年韓国人鍼灸師柳泰佑(ユ・テウ)によって、手の穴(つぼ)の発見と手指鍼の発明がされました。後頭部の痛みが手の中指にも現れていることを、偶然にも気がついたそうです。故間中善雄博士の「全体が部分の中にある」の言のとおり、手指・手のひらが身体と対応しており、気の流れ道(気脈と言います)その上にツボを発見しました。刺鍼することで気を調え病気を治せる。中国ニ千年の鍼灸史にも見当たらない、発見であり発明でありました。手のひらだけで治療ができる、画期的な鍼灸です。更に腰痛肩こり専用の治療だと思われていた鍼灸が、高麗手指鍼治療では免疫疾患・脳神経疾患まで扱えるようになりました。

柳泰佑会長が故間中善雄博士の信頼を得たことで、高麗手指鍼の普及と韓日の交流が始まりました。「高麗手指鍼講座」日本語版の冒頭には、韓日学術大会が盛況であったことを示しています。写真には東洋医学史に名が載るような方々のお顔も数多く見ることができます。

以前会長とお話しした時会長は「間中先生が高麗手指鍼をもっと普及して下さる前に、残念ながら亡くなってしまわれた。」と仰っていました。一時はブームが起きて、大会にはチャーター便も飛ばすほどであったと、当時を知る方からお話を聞いたことがあります。鍼灸師だけではなく整体師も参加していたようです。しかし以後日本で高麗手指鍼が伝統的な鍼を凌駕するほど、勢いを持ったことはありませんでした。

胃が悪い時お腹や背中を押すと、痛みが和らいだり気持ちが良くなることがあります。このようにして身体の表面に反応点が出ることを、内臓体壁反射といいます(石川太刀雄博士の研究が有名です)。穴(つぼ)もこのようにして発見されたと考えられています。手にこのような穴があるというのは、中国の古典にもない発見でした。この研究が進められ、韓国で発表されたのは1975年でした。1977年、論文が日本語に翻訳されて初めて紹介されました。1978年には柳泰佑博士が来日し、講演を行っています。それ以来博士は毎年のように来日され、名古屋を中心に講演活動をされています。当初はマスコミにも取り上げられていましたが、現在は手のひらが何か治療効果があると言う事のみ、一人歩きしているように思われます。

手のひらと脳の関係をペンフィールドの研究から、運動野に占める比率の関係を持って、高麗手指鍼の優位性を解明したのは私でした。その後韓国の高麗手指鍼学会でもこれが採用されるようになりました。

私は普及を阻んでいる原因をこう考えています。①日本への紹介者が医者であった。(鍼灸師が積極的に紹介者であるべきであった。治療実績が即手指鍼の評価に繋がった筈である。)②日本と韓国との歴史および韓国語の特殊性(ハングルに馴染みがうすい)③精緻な理論が大変難しい(中国日本の鍼灸理論を勉強していても、手指鍼を学び始めると相当の混乱があります。大げさでなくコペルニクス的思考の転換を必要とします。)④理論を治療に結びつける、簡単な診断技術・方法が少なかった。(今では筋力テストや入江式フィンガーテストがあります。私はそれをさらに発展させて使っています。)。

まとめると、高麗手指鍼は基本図書が韓国語で書かれており独学が難しい。その理論が精緻で東洋医学を改めて勉強しなおす努力を必要とする。適当な講師もいなかったため、専門とする鍼灸院も増えず評判評価も無い。
これが現在までの状況でした。何はともあれ、まだまだ発展途上の高麗手指鍼です。現代医学の最先端、分子医学や免疫学の成果を取り入れることで、更なる発展を図れると研究をしているところです。

ここまでは10数年前の記述でした。それ以降と現時点2017年の現状を書き加えてます。

伝統的な鍼でもそうですが、鍼治療は文化の伝承が重要になります。本を読んでみて、それを即実行できるほど易しくはありません。そのような時に金成万(キム・ソンマン)先生から日本で手ほどきを受けられたのは、最大の幸運でした。

しかし鍼灸界では良くありがちな、手とり足とりのような教育はされませんでした。普通のことです。韓国の学会で聞いた話ですが、金先生は韓国学会での評価はそれほどではなかったそうです。それより乞われて日本に来てから、努力されたのでしょう、癌の治療もされるようになったということでした。故青島幸男元東京都知事がMCをつとめていた、「追跡」で末期の肺癌患者が寝たきりからこのように元気になったと紹介されました。それで全国区の鍼灸師になったのでした。

本で見ただけではほとんど分からなかったことが講義を通して学べたこと、これが先生のセミナーを受けた最大の成果でした。後は個人的にそれも亡くなる前のほんの5時間ほどの会話を通す中で、先生の知識と洞察力の深さを知リました。それが私の研究の礎になったことは間違いありませんでした。

その後韓国では個人的な交流はあまりないのですが、金先生よりも有名な方でも治療の根底は、先生と同じく気の運用がメインだと仰っていました。残念なことですが。

韓国内で進歩があまりないのは、基本的な鍼技術を習得するため学校に入らなければなりませんが、それが専門学校ではなく大学になってしまったのがネックになっています。現在では漢方が効果的な治療ではない、そういう認識が広まりました。そこで漢方医を目指す優秀な学生が減っていると聞きました。これは同時に優秀な鍼灸師も増えないことを意味します。

またヨーロッパからもう10年以上来られている医師が、「あまり進歩が見られませんね」と言っていたそうです。ご自身がやればと思うのですが、東洋医学の進歩は東洋人に一日の長があるので、そこは我々の努力と進歩がまだまだということなのでしょう。

「ようこそ手のひら先生スタイル高麗手指鍼治療の世界へ!」

ここでは独自の研究で進化させた韓国の鍼「高麗手指鍼」を、手のひら先生スタイルとしてその理論をご紹介いたします。

高麗手指鍼自体が日本では珍しいことと思います。

手のひらだけで治療できる簡便さはありました。

また手のひらと脳が密接な関係であることを、ペンフィールド教授の研究から説明いたしました。ホムンクルスとして広く知られています。

この科学的な説明から伝統的な日本の鍼や中国鍼そのほかよりも、より高い効果を出せるのが高麗手指鍼である可能性を証明いたしました。

しかし現在までその効果は限定的でした。

韓国人金成万師が私の先生でした。先生はがん治療で有名でしたが、その治療方法は「気」を使う名人の技術でした。

私がここ10年間自らの脳溢血後遺症を治そうとして研究を深めた結果、世界の何処にもない高麗手指鍼の理論と技術を極めました。

世界中の鍼灸師でこれを理解できる方は、今のところほとんどいらっしゃらないでしょうが。

高麗手指鍼をなんとかして進化させ、自らの病気も完治させたいと研究してきました。

その突破口としてフランス人の開発した、耳鍼の理論に出会ったのです。

フランス人医師で耳鍼の創始者ポール・ノジェ博士の研究は、今までにない独創的な理論でした。しかし博士のディメンション理論は、それまでは誰も何を意味していたのか理解できませんでした。

もしかすると博士ご自身もディメンション(位相)の意味するところは、本当は理解していなかったかもしれません。

私は検証重ねることで位相とそのツボの真の意味をすべて読み解きました。

きっかけになったのは元東京芸術大学三木成夫教授の「生命形態学序説」に出会ったことでした。

その意味するところは次のことです。

人間の祖先は4億年前魚の時代でした、それが進化して鳥の時代になり、進化して人間になったということです。

それぞれの時代にそれぞれ進化した脳と臓器が出来て、それに対応するツボが出現しました。

それぞれの時代に作られ進化してきた脳と臓器、それを効果的に調整するにはディメンションを考え、効果的にツボの刺激をしなければなりません。しかし二千年前に作られた鍼灸のツボと理論は、それ以上には発展できませんでした。

それで現代の鍼灸の中心は、腰痛肩こり治療になっているのです。

なぜそうなっているかと言えば、進化していく過程で脳・免疫・臓器に対応するツボ、それは最初に現れたツボ(さかなの時代のツボ)の下に隠れることとなったからです。

このことを明らかにしたことで、それまでは治療不可能であった、免疫疾患・脳疾患・肺・子宮・心臓疾患の治療も可能になりました。

(博士はディメンション6まであるとご著書の中では書かれています。もしかすると進化の過程では6段階ぐらいの変化を、人間はしてきたかもしれません。しかし治療についてはこの3段階で十分です。ちなみに博士のご著書では、ディメンション3までのツボしか描かれていません)

西洋医学が行き詰まってIPS細胞などをつかった、再生医療に突破口を見出そうとしています。

しかし人間の持っている無限の可能性は未だ十分に引き出せてはいない、と私は高麗手指鍼研究を深めるほどに考えるのです。

確たる理論と技術それに二千年前から続く先達たちの叡智と気の世界によって、21世紀もこれからも高麗手指鍼の世界は発展進歩します。

高麗手指鍼療法学会

柳会長1999年11月3日東京高麗手指鍼研究会の仲間三人で、柳会長と学会訪問をしました。この時の写真です。会長はこの後アメリカへ講演に向かうと言うお忙しい中、長時間に渡り会談していただきました。

柳会長右の写真は第19回韓日学術大会「瑞金療法」にご招待された時の、会長との写真です。10年前と会長はほとんど容姿の変化がありません。高麗手指鍼の効果と、手指療法学会のサプリメントなどで、節制された賜物と思います。

高麗手指鍼療法学会の沿革

現在高麗手指鍼は確実に世界へと広がりを見せています。すでにアメリカではAuricular Medicineなること言葉の中に含まれて認知されています。やがてはKoryo Hand TherapyまたはSoojichim の言葉が独立して認知されるよう、微力ながら私もお力添えしたいと思っています。

1971年 柳泰佑会長、独自に手指鍼の開発に着手。
1975年 開発に成功。高麗手指鍼と名付け「大韓鍼灸士協会報」に発表
1976年 「高麗手指鍼と14気脈論」を発表。
1977年 宋台錫博士「医道の日本」誌に高麗手指鍼術の連載を始める。
1978年 故間中喜雄博士の招きで来日。日本鍼灸学武会、関西鍼灸専門学校で講演。第1回韓日学術大会開催、韓国側350名 日本側13名参加。
1979年 日本大学歯学部で講義。第2回韓日大会開催、韓国側400名、日本側20名の参加
1980年 第3回韓日学術大会開催 韓国側500名、日本側10名参加。
1982年 第4回韓日学術大会開催 韓国側1800名、日本側10名参加。
1983年 第5回韓日学術大会開催 韓国、日本、ギリシャ、オーストリア、ガボンけい1800名の参加。
1984年 第6回韓日学術大会開催 会長2回に渡り来日し東京京都大阪の鍼灸学校および日本東方医療振興財団で講演。
1985年 第7回韓日学術大会開催 1800の参加者のうち日本側50名、アメリカ側13名含まれる
1986年 第8回韓日学術大会開催 日本で「てのひらツボ療法」を出版。
1987年 第9回韓日学術大会開催 来日講演のほかアメリカボストン、サンフランシスコ鍼灸大学で講演。
1988年 第10回韓日学術大会開催 アメリカを中心に講演を行う。
1990年 第11回韓日学術大会開催
1992年 第12回韓日学術大会開催
1994年 第13回韓日学術大会開催
1995年 第14回韓日学術大会開催
2001年 第15回韓日学術大会開催
2003年 第16回韓日学術大会開催
2008年 第19回学術大会学術大会開催

高麗手指鍼学会学術大会はいまも2年に一度、ソウルで開催されています。近年はセジョン大学の講堂を借りて、盛大に行われています。昔は日本の参加者に配慮されていたのか、5月のゴールデンウィークでした。それがいまは8月になりました。
これは理由があります。
高麗手指鍼が発明されて会長が、これを韓国で普及しようとした時に、既存の鍼灸師は新しい鍼灸に目を向けませんでした。そこで自分の病気を自分で治す、家庭の医学のようにしました。セミナーを受講したり、技術理論を習得した方たちのところへ行き、
ツボを教えてもらい自分で治療できるうようにしました。まだまだ医療へは簡単にかかれない方たちが多かったので、爆発的に広がっていきました。そうなるとどの世界でも同じようなことが起こります。既存の漢方界が医療違反として、長い裁判が始まりました。日本でも
明治の時代に電熱器高を使った医業類似行為を行っていた方が、最終的には明治の大審院判決で「職業選択の自由」判決によって無罪になりました。

韓国ではそのような判例がなかったようで、およそ10年はかかったそうです。その判決があったのが8月というわけで、記念して学術大会がこの時期に行われるようになりました。

こぼれ話ですが、その後会長の反撃が始まりました。日本で高橋晄正さんの著作「漢方は効かない」の出版権を、私を通して取得することになりました。谷口書店の社長にも多大な尽力をいただきました。ちなみにこの本で、「冥眩 メンゲン」
という現象が漢方薬には必ず現れる、それは良くなる兆候であると言われてきました。しかしそれは副作用だと、統計処理して結論を出しました。漢方界は大騒ぎになったそうですが、論理的な破綻もなかったので、それが受け入れられました。
見立てが悪かったということにもことにつながるので、受け入れが難しかった方もいたようです。その本が韓国で出版されると大きな話題になり、世界一漢方薬を消費していた国民が、漢方は効かないんだと知ってしまったらしいです。そこで漢方薬局の3分の2が無くなったそうです。
また漢方医になる学部の競争率も下がり、優秀な生徒が進学しなくなったとも聞いています。学術大会の開催日程にはそのような経緯もあるのです。

(参考文献)日本語で読めて手に入る書籍は、柳泰佑著「手のひらツボ療法」 地湧社刊 だけでしたが、谷口書店より日本語訳の「高麗手指講座」が出ました。価格は税抜き本体価格9800円です。

「韓国高麗手指鍼学会のいま」

高麗手指鍼として発明され普及してきましたが、鍼灸師資格取得が世界的にも難しい韓国では、大学まで行って漢方医の資格を取得してはじめて鍼治療ができます。社会的には漢方薬剤師より評価が低い鍼灸を、あえて行う手指鍼専門鍼灸師が増えませんでした。今は柳泰佑会長が瑞金療法という名前に変えて、より治療しやすい方法に変えています。これだと温灸もそうですが、資格がなくても治療はできるようになりました。
2年毎に開催される「韓日学術大会」は、大学の講堂を借り切って行われ、イギリス・オーストリアやアメリカから来られて、盛大に行われています。しかし前記のような事情もあり、鍼治療の成果を発表するのは圧倒的に、日本人のほうが多いように見受けられます。私が参加するようになった、20年ほど前は1万人以上の会員が、ロッテホテルに押し寄せて溢れかえっていました。以前から鍼灸資格を持っていらっしゃった先生方が
多くいらっしゃったので、鍼治療成果の発表も数会場に分かれて行われていました。

瑞金と言うのは金は素晴らしいという意味です。柳泰佑会長が考案した金製の器具を使って行う治療法です。様々な器具が考案され、手軽に自分で健康法として使える様になっています。他には以前からある瑞岩灸という温灸を使っての成果や健康法の発表がなされています。瑞金療法の発表も行われ、数々の成果を多くの方たちが発表されています。これは手指鍼学会の会員の多くが鍼灸資格を持っていないので、手のひらの治療を民間療法みたいに扱える形にしたものです。

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