リウマチ(リュウマチ)のお悩みは「手のひら先生のリウマチ相談室」

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手のひら先生のリウマチ相談室ブログ 11年01月24日発行

こんにちは、ホームページ「手のひら先生のリウマチ相談室」を運営している、手のひら先生こと長谷川和正です。「手のひら先生のリウマチ相談室ブログ」として、高麗手指鍼治療にまつわるお話をいたします。このほか「手のひら先生の治療日誌」と「リウマチの広場(by 手のひら先生)」もありますのでこちらもよろしくお願いたします 。

本日のテーマ「 近藤誠医師の「がん論文」について思うこと その5 」

今回は文芸春秋2月特別号特集「抗がん剤は効かない」のか 患者代表・」立花隆、近藤誠に質す 自らもがんを患う知の巨人が近藤理論「最終見解」に切り込む。と副題が付いています。 もうご存じのように有名ジャーナリストである立花隆氏は、また「知の巨人」という形容詞がかかるほど、その切り口鋭く問題点を解明してきた方です。 今回は自らも「膀胱がんを患い、患者代表としての視点でどのように近藤理論に疑問点をぶつけていくのか、そのことに興味がわきました。 立花隆 思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む 「NHK ONLINE」から http://www.nhk.or.jp/special/onair/091123.html 通して読んでみて何か釈然としない感が残ります。いつもの立花氏の切り口とは、少々違うかなという思いが残ります。それは最期に氏が語る、次のところに集約されていると考えます。 立花『がん研究は、「がんゲノム計画」をやって、全体像を把握しないと、ある薬を開発したところで、それが副作用としてどのくらいの影響を持つかとか分からないんだとういう方向に動いています。そしてその研究はすごいレベルまできているのだけれども、将来解明されるべき全体像からすると、まだほんの一部でしかない。時間軸で考えると、あと何十年か、あるいはもしかしたら百年しないとがんの世界は征服出来ないのかもしれない。』 『ですから、これからもがんの正体がよくわからないうちに、世界のがん患者の大半は一生を終えなければならないわけです。結局、患者はそのタイムラグ中に起きる不都合な現象をすべて引き受けるなくてはならない、そういう混沌状況の中にいるのです。我々はそういう不条理な世界の中に生きているのだと言うこをまずは理解しておかないといけないですね。』 これが立花氏のこの対談を通して、あまりテンションが上がらない一つの原因と見ました。 すでに上記のNHK特集で、がん研究の現状を徹底的に調べ尽くしたので、おそらくすでに心の中に結論が出ていらっしゃるのでしょう。 それと議論のたたき台になるべき抗がん剤の治験データに関し、近藤医師から「グラフ作成に関し数々の疑問」を提示されてしまうからでしょう。またそのデータ作成に関して、製薬会社と医師の関係にまで話が行くと、議論の前提となるものの信頼性が崩れてしまうからです。もっともこの点に関しては、前回週刊文春でお二人の医師が否定はされています。 しかし我々一般人も過去の厚生省の薬事行政や、天下り官僚、薬害訴訟等々から、そのところに及ぶと近藤医師の主張に「その可能性はあるだろうな」と否定できないのです。 最初から見てみると、最新の分子標的薬を話題の最初に持って来ました。 その認可過程の議論があまりにがん患者からしたら安易にされていることが明らかにされます。 前回週刊現代での議論があった、「抗がん剤の役目は延命だけにあるのではなく、その苦しみを取ることも重要である」ことにも話が及びます。しかしそれも近藤医師から、データその物の信頼性を指摘されます。 臨床試験その物が日本では危機の時代にあると、近藤医師は指摘します。 日本とアメリカでの試験のやり方基準に差があること、またデータに対する疑問を呼ぶことも話されています。このようなことは言うべきではないかもしれないが、やはり東洋と西洋との科学に対する、厳格さが臨床試験結果に出てしまっているのかも知れない。 その昔始めて心臓移植が始まったばかりの時、アメリカでは率先してこのまだ臨床成績もなかった手術に挑む患者さんが多くいたのには驚いたものです。また薬の臨床試験には様々な盲検法がありますが、特効薬が開発されたのに、一つのグループは偽薬を処方される。 例えばそれが本当に効果があるものだとしたら、他方のグループはとても悲惨な目に合う。このような冷酷と私などの東洋人は思ってしまうのですが、欧米の臨床試験はそのような厳格性に違和感はないのでしょう。それが西洋哲学・科学なのだと私は思うのです。 日本では治験中にどうしても「ベスト・サポーティブ・ケア」と言って何かしてしまうことがあるらしいです。日本人のメンタリティにも関係するのでしょうか。 この件に関して本文から引用させてもらうと、『かつて丸山雅一癌研究会付属病院内科部長(当時)が、抗がん剤の比較試験に関し、「(外国での)ベスト・サポーティブ・ケアの内容をよく調べると、本当に何もしないんですよ」「だから日本で考えるベスト・サポーティブ・ケアとはかなり違った状態のグループが比較対象となっていることを理解するべきですね」』 そうなんだ。でも日本のお医者さんには、とても辛い試験になってしまうのだろうな、と私などは思ってしまいます。 このことがあるとすると、やはりデータには信頼性が無いとなる。このこともまた議論が白熱しない原因かもしれないと見ました。 しかしこれらは実際臨床に係わる医師たちや国が、もっと欧米並みに厳格な基準を定めて治験をしなければ、これからも議論はすれ違ったままなのではないでしょうか。 近藤医師は「抗がん剤が延命効果はないと結論づけられています。」そのほかに「抗がん剤により、命を縮める作用もある」と見るのです。 立花さんが『僕は、先ほど出てきた「議事録」を読んで、抗がん剤ってもっと効かないのかと思ったら、案外効いているんじゃないかとも思ったんです』と効きます。 それに対し近藤医師は「錯覚です」と片づけます。つまり抗がん剤の薬効ではなく、その後の早めのケアによるものだと断定しています。 がんと言う病気はもちろん大問題ですが、その前にそれに対する医療の問題が横たわっていることが解ります。 このような時に一番困るのが、患者であり臨床の最先端にいる医師たちではないかと思うのです。
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